厚生労働省は国民の健康増進を図る施策として2000年に「健康日本21」を施行し、国を挙げて糖尿病、がん、循環器疾患などを非感染性疾患としてこれらの予防を目的とした生活習慣の改善をする取り組みが始まりました。
この中の一つに歯・口腔の健康が含まれ、セルフケアの促進、専門家による支援、定期管理、普及啓発の対象となりました。
日本は長寿大国となり、次のステージとして健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間:厚労省の定義)の延伸が課題となっています。
65才以上を対象とした調査では、残っている歯が19本以下と20本以上の人を比較すると、 要介護状態になる割合が1.2倍という報告があります。
また、進行した歯周病の人は肥満、高血圧、脂質異常などのメタボリックシンドロームの発症が1.6倍になることも、明らかにされました。
これらのデータから口腔ケアは 健康寿命の伸長にとって基本的な要素であることが示されます。
私たち歯科医療に関わる者は、皆様の元気な生涯を土台で支える使命があることを強く自覚し、口腔の健康増進に取り組みます。