皆さん、こんにちは。
本日も、医療法人恵優会にご来院いただきありがとうございます。
いせさき西部モール歯科 歯科医師の越塚です。
今回は、『免疫力と口腔内の関係』についてお話をさせていただきます。

免疫力とは?


免疫力とは、ウィルスや細菌、がん細胞などの病原体と対抗・抵抗する力のことで、白血球からなる強力な生体防衛システムです。ただし、この免疫力が弱まると、様々な病気に罹患してしまいます。免疫力の低下は種々さまざまな原因から起きますが、代表的なものとしては、➀加齢   ②生活環境・生活習慣(食生活) ③ストレス と言われています。昨今では、腸内環境、そして口腔内環境などもその要因の大きな1つと言われています。
口腔内は様々な細菌や有害物質の入り口でもあり、体内への侵入のバリアの役割を果たしています。また、口腔は粘膜組織であり、粘膜自体が免疫としての働きをしています。口腔内が健全な状態でない場合、この免疫としての働きは不十分になり、免疫力の低下を引き起こすことになります。


免疫力と口腔内の関係


歯周病は、糖尿病や心臓血管系疾患等の歯周以外にも影響を与えますが、口腔内の疾患が免疫力の低下に、免疫力の低下が口腔内疾患の悪化へと関連することもわかってきています。

不正咬合、むし歯、歯周病などによる咬合機能が著しく低下し、唾液の分泌量が減少したり、口腔内の細菌バランスが崩れると、本来あるべき口腔内粘膜のバリア機能が欠如してしまうことで、免疫力の低下へとつながる因子を体内へと呼びこんでしまいます。
また、免疫力の低下により、歯周病菌等の細菌の力が強まると、歯周病やむし歯を引き起こします。
従って、歯科治療と免疫力の向上は、どちらも行っていくことが必要です。

粘膜免疫は、口から入った病原体が粘膜に付着すると、全身免疫に情報を送るのと同時に、付着した粘膜近くのリンパ組織を介して、病原体の侵入を阻止する物質(分泌型IgA)を唾液中に分泌し、素早く病原体に対応します。インフルエンザウイルスは喉や気管の粘膜で増殖するため、この粘膜免疫は感染防御に有効です。

唾液は細菌やウイルスを防御し、さらに口腔内の汚れも洗い流してくれます。その他にも、唾液に含まれるムチンには粘膜保護作用が、上皮成長因子には傷ついた粘膜組織を修復する作用があります。




口腔内は、常に300種類以上の細菌や真菌が生息しており、私たちの体は腸内細菌と同じように、口腔内の細菌とも上手に共存しています。口腔内に細菌が適切に存在することで、多くの病原体の感染を防ぐのです。しかし、口腔内が不衛生になり、細菌が増えてしまうと、一部の細菌が産み出す物質(プロテアーゼなど)が、粘膜の防御機能を破壊してしまうことがわかっています。また、飲み込む機能が弱っているご高齢の方では、唾液に混ざった細菌が肺に入り、肺炎を引き起こすことも知られています。

むし歯や歯周病を予防するだけではなく、インフルエンザや肺炎といった全身的な感染症を予防するためにも、口腔ケアは欠かせないことなのです。



最後までお読みいただきありがとうございました。
宜しければ「歯科治療と骨粗鬆症について」もご覧ください。



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