みなさまこんにちは。
アシコタウン歯科 歯科衛生士の酒井です。
本日は災害時の口腔ケアについての記事です。
災害時の口腔ケア
災害時の避難所では、水不足のために飲み水が充分に確保することが難しく、支給される食べ物が喉に詰まりやすくなります。それに加え、災害のストレスやプライバシーを守れなくなるストレスの負荷もかかり免疫力の低下にも繋がります。
このような環境の中で、どのように心がければよいのでしょうか。いつ身に降りかかるかわからない自然災害時に備えて準備しておくべきもの、災害が起こった場合に行うべきことをご紹介します。
非常袋の準備
非常袋の中に適切な口腔ケアを行うために必要なものを入れておきましょう。
・歯ブラシ
・フロス
・液体歯磨き
→歯磨き粉はうがいの回数を増やす原因にもなるので、液体歯磨きがおすすめです。防災用で使用期限が5年ほどのものも販売されています。
その他に、うがい薬やマウスウォッシュ(原液で使用し、水でのうがいが必要ないもの)もあると便利です。
義歯の方の場合には......
・口腔ケアシート
→水を使わず義歯の汚れを拭き取ることができます。
糖尿病の方の場合には......
・殺菌作用の高い液体歯磨きやマウスウォッシュ
→ストレスにより血糖値が高くなると、歯周病などが悪化し出血しやすくなるため、殺菌作用の高いものがおすすめです。
・口腔保湿ジェル
→糖尿病の方は強い口渇がありますが、水は不足するため口腔内を保湿できるものを用意しましょう。
口腔ケアに関して介護が必要な方がいる場合には......
・スプーン
→頬の粘膜を広げ、視野を確保することができます。口の中が乾燥していることが多いので、保湿ジェルを塗布してから口の中に器具を入れるとよいでしょう。
災害時のブラッシング
水が少ない場合
①コップに約30mlの水を用意し、その中で歯ブラシを濡らし、歯を磨く
②磨く合間に歯ブラシの汚れをティッシュやウェットティッシュで拭き取る
③コップの水を少しずつお口に含み、2~3回にわけてすすぐ
液体歯磨きの場合
①約10mlを含み、20秒ほどすすいでお口の中全体にいきわたらせる
②吐き出して、通常通り歯磨きをする
③歯ブラシについた汚れをティッシュなどで拭き取る
液体歯磨きの場合、使用後に水ですすぐ必要はありません。香味や汚れが気になる場合には少量の水ですすいでも構いません。
義歯の場合
口腔ケアシートやウェットティッシュがあれば、汚れを拭き取る。
ない場合は義歯全体を歯ブラシで磨いたあと、少量の水で洗い流す。
歯ブラシがない場合
食後や就寝前は少量の水でしっかりうがいをして下さい。また、ハンカチやティッシュでこまめに歯を拭うことも効果があります。
出典:サンスターHP(http://jp.sunstar.com/bousai/top.html)
口腔ケアと誤嚥性肺炎の関係性
東日本大震災後の2011年3月~4月になくなった165人のうち、死因が肺炎だったのは47人、震災前は同じ期間の肺炎による死者は20人程度でした。
肺炎が増加した原因は、避難に伴い介護が必要な高齢者が適切な口腔ケアを受けられず、さらに過度のストレスや寝不足により免疫力が低下し、お口の中の細菌が肺に入って引き起こされた誤嚥性肺炎のリスクが増加したためといわれています。
誤嚥性肺炎を防ぐためには、日頃から適切なケアを行い、お口の中を清潔に保つことが重要です。かかりつけの歯科を受診し、定期的にクリーニングを行っていれば、数日間ケアができなくても感染を起こすようなことはありません。
歯を守ることは、命を守ることに繋がります。定期的に歯科検診を受診し、大切な歯を守りましょう。
当法人では、3ヶ月に一度の検診をおすすめしています。お気軽にご連絡ください。みなさまのご来院をお待ちしております。
最後までお読み頂きありがとうございます。
宜しければ
こちら(糖尿病と歯科治療)もご覧ください。
-医療法人恵優会-
おおたモール歯科 群馬県太田市飯塚町ベイシアパワーモール内
おおたメディカルモール歯科 太田イオン隣 メディカルポート内
アシコタウン歯科 栃木県足利市アシコタウン内(マクドナルド、サイゼリヤ隣)
おやまモール歯科 栃木県小山市立木 ベイシアモール内
いせさき西部モール歯科 群馬県伊勢崎市宮子 ベイシア伊勢崎モール内