医療法人 恵優会

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粘液のう胞について

2017.11.07 18:47:47

皆さんこんにちは。おおたメディカルモール歯科院長の生方です。

早いもので、今年もあと二ヶ月あまりとなってきましたね。

 

今回は、「粘液嚢胞(ねんえきのうほう)」という舌や口唇に水ぶくれのようなものができてしまう疾患についてお話をしたいと思います。

まずは、粘液嚢胞とはどのようなもので、なぜ出来てしまうかについて説明します。

考えられている原因について


唇や舌、頬の粘膜の下には、唾液を分泌するたくさんの小唾液腺(しょうだえきせん)と呼ばれるものがあります。それはおよそ米粒くらいの大きさですが、口のなかの粘膜をいつも湿らせておく役目があります。粘液嚢胞というものは、この小唾液腺からの分泌がうまく行われずに、周囲の組織中に唾液がたまって生じる嚢胞(袋状の病変)です。

粘液嚢胞は下唇に生じることが最も多く、直径5~15mmほどの丸くて軟らかい袋状のものです。嚢胞の中には唾液が貯まっています。嚢胞が大きくなると青紫色になり、血管も透けて見えるようになります。

症状について


自覚症状としては、唇が少し腫れているような感じがするだけで多くの場合、痛み等はありません。それを噛んだり針で刺して中の唾液が流れ出すと、腫れは一時的に消えますが、数日で再び腫れてきます。

治療方法について


自然に治ることはあまりないので、基本的には外科的に取ることが多いです。まず口唇に局所麻酔をして、メスを用いて嚢胞だけでなく、原因となった小唾液腺も切除します。切除後は糸で縫合します。処置時間は、およそ30分以内です。

治療後は、翌日あたりに傷口の確認と消毒を行い、処置からおよそ一週間が経過したところで糸抜きを行います(口唇はよく動くので、自然に糸がとれてしまうことも多いです)。その後は、再発がないか経過観察をさせていただく方針です。

このような流れで治療をしていきますが、最初からこういった外科処置をするかどうかは、患者様と良く相談しながら決めさせて頂いております。

 

医療法人恵優会では、こういった嚢胞の摘出などの外科的処置、粘膜の疾患の診療も可能な限り積極的に行っておりますので、気になるところがある方は是非遠慮なくご相談してください。