2017.09.02 23:03:33
皆様こんにちは。本日もご来院頂きまして誠にありがとうございます。
9月に入り気温も下がり、すっかり秋になりましたね。
食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋…、皆様はどのような秋をお過ごしでしょうか?
さて、本日は亜鉛欠乏症についてお話させていただきます。
この飽食の現代に欠乏症??と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
食事栄養が偏る生活や、他の全身疾患により亜鉛吸収力が落ちてしまうと、どの方でも罹患してしまう病気です。
亜鉛欠乏症とは
亜鉛欠乏症の診断指針には以下のものがあげられます。
・臨床症状:皮膚炎、口内炎、脱毛症、褥瘡(難治性)食欲低下、発育障害、性腺機能不全、易感染性、味覚障害、貧血、不妊症
・検査所見:血清アルカリフォスファターゼ低値
①上記一項目以上を満たし、上記症状の原因となる他の疾患が否定される。
②血清亜鉛値(早朝空腹時)
(1) 60μg/dL未満:亜鉛欠乏症
(2) 60~80μg/dL未満:潜在性亜鉛欠乏
以上①と②(1)が満たされるものを亜鉛欠乏症、①と②(2)を満たすものを潜在的亜鉛欠乏症と診断します。(参考文献:亜鉛欠乏症の治療指針2016より)
上記にも書かれている通り、亜鉛欠乏症の臨床症状に口内炎と味覚障害があげられています。
当医院でも口内炎や味覚障害にお困りで歯科医院にいらっしゃる方も少なくありません。
口内炎や味覚障害は原因として考えられるものが多く、原因を確定するのが難しい症状ですので、すぐに亜鉛欠乏症と断定はできませんが、原因の一つとなる可能性もあります。
もちろん、専門的な判断は専門機関での診察を通して行いましょう。
亜鉛欠乏症の治療
①食事療法:亜鉛を多く含まれる食品を積極的に摂取する。
②薬物治療:亜鉛欠乏症と診断された場合、主に出ている症状によって投薬量を決め、投薬。
③全身疾患により、亜鉛吸収力が下がっている場合は全身疾患の治療を行う。
亜鉛欠乏症と診断された場合、食事療法だけでは改善が見込めない場合もあります。
ご自身で生活していて、気になるところがある場合はお早めに相談下さい。
最後までお読み頂きありがとうございました!