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癌治療の口腔内への影響

2019.04.07 08:30:59

皆様こんにちは。本日もご来院頂きありがとうございます。

今回は「癌治療の口腔内への影響」についてお話させていただきます。


平成29年の統計結果で、日本人の死因別ランキングで1位になったのが「悪性新生物(癌)」でした。3人に1人が癌で亡くなられる時代です。癌治療のご経験のある方はもっといらっしゃるかと思います。

そんな癌と戦う方々に、私達歯科医療がどう関われるかお話したいと思います。

癌治療(ここでは特に部位は指定せずにお話しております)は、主に3本柱で治療が進んでいきます。

①手術療法
②放射線療法
③薬物療法

①手術療法は部分麻酔でもおこないますが基本的には全身麻酔で行うことが多いので、手術前後に注意が必要です。
まず手術前には絶食が基本です。また、手術後は自力呼吸がうまくいかず、器官内挿管されていたり、無意識状態で嚥下動作もなく、お口の中の唾液の循環が滞っている場合があります。口腔内が乾燥したり、唾液の循環が上手くいかないと、口腔内細菌数はぐんと上がり、虫歯や歯周病、そしてそのまま誤嚥性肺炎まで引き起こす要因となることがあります。
よって手術前にはお口の中をケアし、しっかり綺麗にした状態で臨んで頂くのがベストです。

また、②放射線療法に関しましては、特に頭頚部の癌に対して放射線治療を受ける方は、お口からの食事摂取の減少(嚥下機能の低下)、唾液量の低下、口腔内の粘膜炎、また、放射線療法の影響で見られる顎骨壊死などの影響が見られます。これらは治療後にどんどん患者さんのQOL(生活の質)を下げる要因となりますので、治療の前から徹底した口腔ケア、口腔内の精査、そしてセルフケアを行うことをお勧め致します。

③化学療法に関しましては、免疫抑制効果のある薬が多いので、治療中はお口の中に粘膜炎が出来てしまう、味覚異常や慢性炎症の急性化・感染の悪化を引き起こす場合があります。これらの場合を避けるためにも、治療前に歯科治療を終えておく、徹底した口腔ケアを行うことが大切です。

以上、癌治療の種類別に必要な歯科での対応を挙げさせていただきました。治療法によって多少考え方は変わりますが、とにかく治療前に歯医者さんでの精密検査、そして虫歯などは治療し、しっかりクリーニンングを受けていただくのが良いと思います。

癌と診断され、治療が始まるまで、きっと毎日忙しく過ごすことになるかと思いますが、治療後にお口の中のことで困らないように、どうか一度歯科医院を受診してみてください。

私達も精いっぱいサポートさせていただきます。



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